2022年第4週の本命銘柄の一つであるRS-テクノロジー(3445)の今期と過去4期分の決算分析を行いました。
*RS-テクノロジーの同業他社比較はこちら
RS-テクノロジーはどんな会社?
半導体製造装置の調整に用いるテストウエハの再生加工受託大手で、シリコンウエハの再生加工と新品ウエハ製造を2本柱とし、半導体関連装置・部材の事業も展開しています。主要取引先は台湾TSMCやソニーなど。新品ウエハは18年、中国大手メーカーを買収し参入、中国国内向けで展開しています。
4期前からの業績推移

4期前から今期に至るまでの、売上、経常利益、株価、発行株数、時価総額、EPS(1株あたり純利益)、現金残高がどのように推移しているかを表した棒グラフです。
売上・経常利益・EPS・現金残とも2期前から右肩あがりです。
株価、時価総額も2期前から右肩あがりですが、今季はやや低迷しているようです。まあ期の途中なので心配ないでしょう。
結論としては、順調に成長し続けていると言えるでしょう。
1株資産・1株資本とPBRの推移

次は、1株資産や1株資本(≒純資産)を4期前から追ったもので、その数字から理論PBRと実際のPBRを折れ線グラフで表しています。
1株資産、1株資本は右肩あがりで資産・資本は増えていることがわかります。理論PBRは2期前まで低下傾向でしたが、それ以降は上昇に転じています。実際のPBRは横ばいと言えそうです。
理論PBRとPBRに開きが出てきているので、割安感が増してきていると言えるでしょう。
株価と理論株価、資産価値・事業価値の推移

理論株価と実際株価を折れ線グラフで表したものです。理論株価の算出に使う資産価値、事業価値の伸びを棒グラフで表しています。
理論株価・事業価値は2期前まで低下傾向でしたが、それ以降は上昇に転じています。
実際の株価は緩やかに上昇してきておりますが、直近2期では理論株価と開きが出てきており、割安感が増してきていると言えそうです。
売上に対する各種利益や販管費の比率

損益計算書の棒グラフと、その数字から割り出した「粗利率」「販管費比率」「経常利益率」の線グラフを重ねたものです。
これを見ますと、2期前までは粗利率が横ばい、販管費率が上昇、経常利益率が低下というあまりよろしくない傾向でしたが、以降は粗利率・経常利益率が上昇、販管費比率が低下という理想的な形になっています。
ROA、ROEの推移とPER、理論PERの推移

ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)の過去4期と今期の推移を棒グラフで表し、そこに「理論株価÷EPS」で計算した理論PERと、実際の株価をEPSで割ったPERの棒グラフを記載しています。
ROA・ROEは2期前まで低下傾向でしたが、それ以降は上昇に転じています。
理論PERは横ばいです。実際PERはROA・ROEと逆で、ここ2期は低下傾向です。理論PERと実際PERの開きが出てきているので、PERの観点から行っても割安感が増してきているようです。
過去4期分の積み上げ式キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の営業・投資・財務CFとフリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF+投資CF)を過去4期分、積み上げ式で棒グラフにしたものです。
営業CFは大幅にプラス、フリーキャッシュフローは若干プラスです。前の期に有形固定資産の取得と関係会社株式の取得で投資CFが大幅なマイナスとなってます。
直近では投資にも積極的な様子が伺えますが、営業CFの中で無理なく実施しているようです。
まとめ
決算短信を分析したところ2期前から成長が加速している様子が伺えました。またPBRやPER、理論株価などの指標からも業績の割に評価が追いついておらず割安感が増している様子も伺えました。
今期も2Q直前で業績の上方修正を発表するなど、依然として好調が続いているようです。
以上、RS-テクノロジー(3445)の今期と過去4期分の決算短信を分析の結果をまとめると、下記のようになります。
- 2期前から業績は右肩上がり
- 1株資産、1株資本は右肩あがりで資産・資本は順調に増加。
- 理論PBRとPBRに開きが出てきており割安感が増してきている。
- 理論株価・株価は右肩あがり。理論株価と実際の株価の差は広がっており割安感が増している。
- 直近2期では粗利率・経常利益率は上昇、販管費利率は低下傾向で理想的な状態。
- ROA・ROEは2期前から上昇傾向。
- 理論PERは横ばいの一方、実際PERは低下傾向。理論PERと実際PERの開きが出てきており、割安感が増している。
- キャッシュフローは潤沢、投資にも積極的。
- 今期の進捗率は順調(2Qで上方修正)
- 直近の株価も右肩上がり
以上、ご参考ください!
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