化粧品製造・販売会社であるプレミアアンチエイジングの株価予想をしてみました。
*2022年12月14日に2023年7月期 第1四半期決算発表がありましたので、反映しています。
プレミアアンチエイジングはどんな会社?
2009年設立の化粧品の製造・販売会社です。基礎化粧品「DUO」ブランドが主力品で、中でもメイク落としの「ザクレンジングバーム」がブランド売り上げの中核を担ってます。販売は通信販売、卸売で、売り上げの7割を占める通販は自社ECサイトを構えています。
1株資産・1株資本とPBRの推移

まず財務状況ですが、上のグラフの棒グラフは、4期前からの1株(総)資産や1株資本(純資産)、折れ線グラフは理論PBR(理論株価÷純資産)と実際のPBRを示しています。
1株資産は横ばい、1株資本は減少予想となっています。
理論PBR、実際PBRはともに前期から急激な落ち込みを見せており成長性に翳りが伺えます。
株価と理論株価、資産価値・事業価値の推移

実際の株価と理論株価、その計算に使う会社の資産価値・事業価値の推移です。
事業価値、理論株価、実際株価いずれも2期前から減少傾向となっています。
売上に対する各種利益や販管費の比率

損益計算書から読み取れる各数値、粗利益率、販管費比率、経常利益率の推移です。
粗利率・経常利益率は低下の一方、販管費比率は上昇傾向です。成長性に翳りが見えます。
ROA、ROEの推移とPER、理論PERの推移

ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)と、「理論株価÷EPS」で計算した「理論PER」と実際の株価をEPSで割ったPERの折れ線グラフです。このグラフによって会社が総資産や自己資本を使って収益を伸ばしているか、減らしているかわかります。ROEやROAの時系列変化は成長が加速するか減速するかを示す重要なサインです。
ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)、理論PERはいずれも減少傾向で業績が衰退していることがわかります。
実際PERが上昇していますが、1Qの下方修正でEPSが減少した影響であり、良いことではありません。
過去4期分の積み上げ式キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の営業・投資・財務CFとフリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF+投資CFで計算)を今期と過去3期分、積み上げ式で棒グラフにしたものです。
2期前までは営業CF、FCFともに大幅なプラスで余裕がありましたが、前期から急速に悪化していることが見て取れます。
投資CFも増えていないことからジリ貧な状況が見て取れます。
今期の進捗と株価予想
今期は1Qですでに下方修正を発表しています。1Q時点で進捗率は売上が24.6%、経常利益は-14.7%、純利益は-24.1%とすこぶる悪いです。
主力のDUOが伸び悩んでいることが大きな要因の一つです。新商品のカナデルやクレイエンスといった商品はそれなりに売れているようですが、DUOの落ち込みをカバーするには至っていないようです。
また広告宣伝費が嵩んで利益を圧迫していることも大きな要因のようです。
1Q発表前は2500円台を推移していましたが、発表後はストップ安となり、今は1800円台まで落ち込んでいます。株価が上がる要素が見当たらないため、しばらくは低迷を続けるのではないでしょうか?
まとめ
以上、プレミアアンチエイジングの株価予想をまとめますと以下のようになります。
- 前期から急速に業績が悪化している。
- キャッシュフローも前期から急速に悪化。
- 今期は1Q時点で、すでに下方修正を発表ずみ。
- 1Q時点で進捗率は売上が24.6%、経常利益は-14.7%、純利益は-24.1%。
- 主力のDUOが伸び悩んでいることが大きな要因の一つ。新商品のカナデルやクレイエンスといった商品は売れているが、DUOの落ち込みをカバーするに至っていない。
- 広告宣伝費が嵩んで利益を圧迫している。
- 株価が上がる要素が見当たらないため、しばらくは低迷を続けると思われる。
以上、ご参考願います!
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