オフィスや商業施設などの企画デザインから設計、施工までを手掛けるドラフト(5070)について、2024年12月4Q本決算の決算短信の分析と今後の株価予想をしてみました。
*2025年2月14日に2024年12月期 本決算の決算短信の発表がありましたので、反映しています。
ドラフト(5070)はどんな会社?
株式会社ドラフト (5070) は、オフィスや商業施設などの企画デザインから設計、施工までを手掛ける企業です。特に多数のデザイナーを擁しており、そのデザイン力が強みです。
2020年にIPOを果たし、建設業界での地位を確立しています。
ドラフト(5070)の事業内容
主に以下の4つの事業を展開しています。
- オフィスデザイン
- オフィスの企画、デザイン、設計、施工を行い、働きやすい環境を提供しています。
- 商業施設デザイン
- ショッピングモールや店舗のデザイン、設計、施工を手掛け、魅力的な商業空間を提供しています。
- ホテルデザイン
- ビジネスホテルやリゾートホテルのデザイン、設計、施工を行い、快適な宿泊環境を提供しています。
- 住宅関連
- 住宅の内装デザインやリノベーションを手掛け、住みやすい空間を提供しています。
- 再開発プロジェクト
- 都市再開発プロジェクトに参加し、地域の活性化に貢献しています。
ドラフト(5070)の事業の特徴
事業の特徴としては下記のとおりです。
- 高いデザイン力
- 多数の経験豊富なデザイナーを擁し、創造性豊かなデザインを提供しています。デザインの美しさと機能性を兼ね備えた空間を実現しています。
- トータルプロジェクトサポート
- 企画、デザイン、設計、施工、アフターサービスまで、一貫してプロジェクトをサポートしています。クライアントのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
- 持続可能な設計
- 環境に配慮したデザインやエコフレンドリーな素材を使用し、持続可能な建築を目指しています。省エネルギーやリサイクルの観点を重視した設計が特徴です。
- 多様な業種に対応
- オフィス、商業施設、ホテル、住宅など、多岐にわたる業種に対応可能です。幅広い分野での実績があります。
- 地域再生への貢献
- 都市再開発プロジェクトに積極的に参加し、地域の活性化や再生に貢献しています。新たな価値を創造し、地域社会に貢献することを重視しています。
株式会社ドラフトは、クライアントの期待を超える高品質なデザインと施工を提供し続けることで、業界内での地位を確立しています。
ドラフト(5070)の配当は?
ドラフトは、年間1回の配当を実施しています。配当権利確定月は12月末です。
2025年12月期の配当金額は1株あたり14円で、配当利回りは約2.55%です。
100株買うと年間1400円の配当がもらえる予想です。まあまあの利回りですね。
配当金の支払日は翌年の3月末となってます。
ドラフト(5070)の株主優待
株式会社ドラフト (5070) の株主優待は、オリジナルQUOカードが提供されます。
100株以上 | 1,000円相当 |
1,000株以上 | 2,000円相当 |
ドラフト(5070)の決算短信分析
ドラフト(5070)の4期前から今期に至るまで決算短信について分析しました。
なお、決算分析の手法は下記の本を参考にさせていただきました!
>> はっしゃん株の本!10倍株の探し方の評判と理論株価や決算分析シートの内容も!
ドラフト(5070)の業績推移

4期前から今期に至るまでの、売上、経常利益、株価、発行株数、時価総額、EPS(1株あたり純利益)、現金残高がどのように推移しているかを表した棒グラフです。
2期前から、売上・利益・1株あたりの純利益・現金残いずれも右肩上がりです。
一方、株価は概ね横ばいです。
ドラフト(5070)の資産推移

次は、1株資産や1株資本(≒純資産)を4期前から追ったもので、その数字から理論PBRと実際のPBRを折れ線グラフで表しています。
1株資産、1株資本は概ね右肩あがりで、順調に資産を増やしていることがわかります。
理論PBRも増加傾向ですが、実際PBRは横ばいで割安感が増しています。
純資産は前期末比17.1%増の40.7億円となり、自己資本比率は62.7%に改善しました。
ドラフト(5070)の株価と理論株価、資産価値・事業価値の推移

理論株価と実際の株価を折れ線グラフで表したものです。理論株価の算出に使う資産価値、事業価値の伸びを棒グラフで表しています。
3期前から、株価以外の指標は右肩上がりです。
一方、株価は横ばいであり、市場からの評価が追いついていないように見受けられます。
ドラフト(5070)の売上に対する各種利益や販管費比率の推移

損益計算書の棒グラフと、その数字から割り出した「粗利率」「販管費比率」「経常利益率」の線グラフを重ねたものです。
売上・粗利益率・経常利益率は右肩あがり、販管費は減少傾向です。
デザインへの旺盛なニーズと大型プロジェクトの増加が業績向上に寄与し、販管費の増加を上回る売上高の伸びが利益率の改善につながったようです。
ドラフト(5070)のROA、ROE、PER、理論PERの推移

ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)の過去4期と今期の推移を棒グラフで表し、splpも「理論株価÷EPS」で計算した理論PERと、実際の株価をEPSで割ったPERの棒グラフを記載しています。
いずれの指標も右肩あがりで好調を維持しています。
ROAは約14%、ROEは約17%と各種指標も高いレベルです。
ドラフト(5070)の過去4期分の積み上げ式キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の営業・投資・財務CFとフリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF+投資CF)を過去4期分、積み上げ式で棒グラフにしたものです。
営業CFが大幅なプラス、投資CFはマイナス、財務CFはトントンでトータルフリーキャッシュフローはややプラスとなってます。
営業CFがプラスなのは本業が好調、投資CFがマイナスなのは企業が成長戦略の一環として積極的な投資を行っていることを示しており、将来的な成長を見据えた動きと考えられるので、大きな問題はなさそうです。
ドラフト(5070)の業績見通し
2025年12月期の連結業績予想は、売上高133億円(前年同期比8.3%増)、営業利益11.5億円(同12.4%増)、経常利益11.1億円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6.7億円(同3.7%増)を見込んでいます。
上半期は前年を下回る見通しですが、下半期に偏重したプロジェクトストックと堅調な需要、プロポーザルプロジェクトの本格化により、通期では増収増益を予想しています。
中期経営計画最終年度(2026年12月期)の売上高目標145億円に向けた準備の年と位置付けています。
ドラフト(5070)の株価チャートと今後の予想


決算前は一時639円をつけました。
決算の内容も悪くはなく増配の発表があったにも関わらず、決算発表後は大幅下落となりました。
2/28に538円をつけています。しばらくは昨年10/24の525円を下値サポートラインとして揉み合いが続くのではないでしょうか?
信用倍率が105倍と上値も重いです。
ドラフト(5070)の2024年12月4Q決算短信の分析まとめ
以上、ドラフト(5070)の2024年12月4Qの決算短信分析の内容をまとめると下記のようになります。
- 業績は売上、利益ともに右肩上がり。株価は横ばい。
- 資産も増加傾向。自己資本率も62.7%と高水準。
- 売上・粗利率・経常利益率上昇傾向、販管費比率は下がっていて理想的。
- ROA・ROEは高水準を維持。
- CFも問題なし。
- 決算は悪くはなかったものの、市場の期待値が高かったためか、株価は大幅下落
- 直近では2/28に底値538円をつけた。昨年10/24の525円を下値サポートラインとして、当面揉み合いが続くと予想。信用倍率が105倍と上値が重い。
- 2025上半期は前年を下回る見通しだが、下半期に偏重したプロジェクトストックと堅調な需要、プロポーザルプロジェクトの本格化により、通期では増収増益を予想。
以上、ご参考ください!
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