決算書を分析したい人にオススメの本である「 株で資産3.6億円を築いたサラリーマン投資家が教える 決算書「3分速読」からの“10倍株”の探し方(著者:はっしゃん氏)」について口コミします!書籍「10倍株の探し方」のメリット・デメリット、おすすめする人・しない人、はっしゃん氏の評判、理論株価ツールや決算分析シートの詳細などご紹介します!
10倍株の探し方の概要
投資初心者〜中級者に向けて書かれた「成長株投資のための決算書入門」です。しかし完全な初心者にはちょっと内容が難しいかもしれません。
さらっと読めるような本ではなく、何度も何度も読み返して、自分の手を動かして分析して初めて身に付く、そんな書籍です。
決算書の読み方についてとても詳しく書かれており、この本を1冊読むことで自分の力で企業分析ができるようになります。
私のブログでもこの書籍で紹介されていたエクセルの「決算分析シート」を活用させてもらってます。
10倍株の探し方とはっしゃんさんの評判
10倍株の探し方とはっしゃんさんの評判は以下の通りです。
10倍株の探し方の評判
良い評判は下記の通り。
- 真面目にファンダメンタルを勉強したいなら、本当に良書
- しっかりとした分析や調査に基づいている
- 説得力があり、株の初心者からベテランまでよくわかる良書
- 数字に弱くても分かりやすい
反対に悪い評判は下記の通りでした。
- 自分のサイトに勧誘しているのが気に入らない
- 内容が薄い
- 株価の指標を説明しただけ
評価が分かれるところですが、私は良書だと思います。
はっしゃんさんの評判
投資歴25年のベテラン投資家で、はっしゃんさんは月次情報や理論株価の分析による成長株への長期投資を得意としています。
勤め先の持ち株会に入ったのが株式投資をはじめたきっかけだそうです。それから決算分析、理論株価、四季報、月次情報などを武器に10年足らずで金融資産1億円を突破しました。
もとITエンジニアというだけあって「理論株価電卓」や「5年後株価計算ツール」など役立つツールをたくさん生み出しています。
10倍株の探し方の要点
ざっくりですが本に書かれているのは下記の通りです。
- 過去5年分の決算書から成長企業の成長ストーリーを擬似体験
- 決算書速読のための10箇条
- CF計算書、貸借対照表、損益計算書と時系列分析
- PERとROEの分析法
- エクセルシートで5年先の株価を予想する
- 理論株価バリューモデル
- 成長株ストック候補30社紹介
10倍株の探し方のメリット
本を読んでよかった点は下記のとおりです。
決算書の読み方、分析方法が学べる
決算書の読み方、分析方法について詳しく学べます。これほど詳しく書かれた本は出会ったことありません。
一つ一つ読み進めて手も動かしていけば理解が深まります。
成長株の特徴がわかる
長期で上がり続ける成長株の特徴がわかります。
- 売上、経常利益、時価総額、EPS、現金残がバランスよく右肩上がり
- 1株総資産と1株純資産、PBRと理論PBRが右肩上がり
- 株価と理論株価が連動して上昇している
- 経常利益率が増加、販管費は減少
- ROAとROE、PERと理論PERが右肩上がり
- 営業CFが+、投資CF-、財務CF-かつFCF+
エクセルの決算分析シートが便利
本で紹介されているリンク先より、著者が作成したエクセルフォーマットをダウンロードすることができます。
各企業の年4回の決算短信の数字を打ち込む必要があるのですが、これが大変勉強になる!
年4回、決算が発表されるたびにエクセルのグラフが変わっていきますので、この企業は成長しているのか、衰退しているのか、一目でわかります。
また自然と決算書に目を通すようになりますので、どの数字が重要で注目すれば良いのか、自然とわかるようになります。
ちなみにエクセルフォーマットはこんな感じです↓
理論株価ツールが便利
はっしゃん氏が作り上げた「理論株価Web」や「理論株価電卓」などのツールが本当に便利です。これらを活用することで、割安性や成長性といった指標が一目でわかります。
とりあえず理屈抜きに、今の株価が割安か割高か、成長しているのか衰退しているのかの判断はできます。
10倍株の探し方のデメリット
悪いと思ったのは下記の通りです。
新興企業はエクセル分析できない
ダウンロードできる「エクセルの決算分析シート」では過去5年分の本決算の数字を入力する必要があります。
5年分の数字を入れないと、最初の「売上、経常利益、時価総額、EPS、現金残」のグラフが出てきません。
逆に言えば、5年分のデータがあればかなり正確に分析することができます。
作業量が多い
ただ本を読んでいるだけだとなかなか身につかないと思います。
何度も決算短信を読み、数字をエクセルの決算分析シートに打ち込んで、初めて決算書の読み方が身に付くような気がします。これを果たして週に1回もできるのか疑問に思いました。
10倍株の探し方をおすすめする人
私がこの著書をおすすめするのは下記の人です。
成長株投資に興味ある人
個別株について決算書をじっくり分析・検証し、自分の頭で考えて、売買したいという人に向いていると思います。
ファンダメンタルズ分析に興味ある人
チャートの見方もかなり詳しく書かれているのですが、基本的にファンダメンタルズ分析の手法を中心い書かれています。
テクニカル分析について詳しくしりたい方は他の書籍を読んだ方が良いかもしれません。
分析・検証が好きな人
終始、分析・検証の必要性が述べられており、実際に具体的な方法が記載されています。そういった作業が好きな方にはおすすめです。
10倍株の探し方をおすすめしない人
この本をおすすめしない人は下記の通り。
手っ取り早く上がる株を知りたい人
巻末に「成長株候補ストック30」という章があり、成長が見込まれる会社が紹介されていますが、基本的に自分の頭で考え、自分なりの根拠を持って売買しなさいよ。というスタンスです。
手っ取り早く上がる株を教えてくれ!という人には向いていないと思います。
分析、検証といった作業が嫌いな人
決算書の数字を見て分析・検証するのがメインなので、そういったことが嫌いな人には向いてません。
エクセルが嫌いな人
エクセルの決算分析シートを使って企業分析することが一番勉強になると思うので、エクセルが苦手だったり嫌いな人には向いていないかもしれません。
まとめ
以上、ざっと本のポイントをまとめましたがいかがだったでしょうか?結論をまとめると下記のようになります。
- 決算書の読み方や分析手法を学ぶにはとても良い本
- エクセルの「決算分析シート」が非常に有用。勉強になる。
- 株式投資で自分なりの理論を身に付けたい人にはおすすめ。
とても良い本だと思いますので気になった人はぜひ読んでみてくださいね!
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