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【4996】クミアイ化学は売り?過去最高売上でも私が700株を損切りした理由【-2.5万円の反省ログ】

子育て

「レンジ相場の下限だし、配当も出るから鉄板だろう」

そんな軽い気持ちで保有していたクミアイ化学工業(4996)でしたが、先日ついに全株を手放しました。

結果は、2万5475円の確定損失

家族で美味しいお寿司が食べられる金額が、私の判断ミスで溶けてしまいました…。

2024年12月の決算発表では「過去最高の売上高」を記録しており、表面上のニュースだけ見れば「ホールド(保有継続)」が正解に見えるかもしれません。

しかし、私が開発したAIツールで決算短信を深掘り分析した結果、「これ以上持っていると、資産を危険に晒す」という結論に至りました。

この記事では、投資歴だけは長いくせに「雰囲気」で株を買って失敗した私の反省も込めて、「なぜ一見良さそうな決算で損切りを決断したのか」その根拠を赤裸々に公開します。

もしあなたが今の相場で含み損を抱えて悩んでいるなら、私の失敗談を「転ばぬ先の杖」として使ってください。

なぜクミアイ化学を買ってしまったのか(甘かった購入根拠)

まず、反省の意味も込めて「なぜこの銘柄に手を出したのか」を振り返ります。

当時、私は拙書『サラリーマンのための週末AI×新NISA成長投資枠: 積立不要で目指す「毎月配当生活」』の付録プロンプトを使ってスクリーニングを行っていました。

当時のAI出力結果

AIの判定は「監視(様子見)」でしたが、私は以下の理由でフライング気味に購入ボタンを押してしまったのです。

  • 貴重な10月権利銘柄:配当の空白月を埋めたい欲求があった。

  • 鉄壁のレンジ相場:「700円〜850円」のボックス圏が続いており、700円台なら負けないと思い込んでいた。

  • 割安指標:PBRが1倍を割れており、下値不安は少ないと過信していた。

今思えば、これらはすべて「過去のチャート」や「表面的な指標」しか見ておらず、「企業の稼ぐ力がどう変化しているか」という視点が欠落していました。

そのツケが、12月12日の決算発表で回ってきたのです。

12月15日損切り。AIが看破した「最高売上の罠」

決算発表当日、ヘッドラインには「売上高1,705億円(過去最高)」の文字が踊りました。

お、これは勝ち確かな? ホールドで良さそう!

一瞬そう思いましたが、念のために拙書「子育て夫婦のための高配当×成長株ハイブリッド投資術: 週末30分AI実践テンプレつき[新NISA成長投資枠対応]」の付録「決算分析AIプロンプト」に最新の短信データを読ませてみました。すると、AIから返ってきたのは冷ややかな反応でした。

【AI分析結果:警戒】
売上高は増加していますが、利益率が著しく低下しています。典型的な「薄利多売」の傾向が見られ、配当余力への懸念があります。

詳しく中身を見てみると、2つの「見落とせない悪化」がありました。

1. 売上は増えたが「儲け」が減った

売上高は過去最高でも、本業の儲けを示す「営業利益」は前期比で約7%減少していました。

これは、主力の農薬事業で海外のジェネリック(後発品)との競争が激化し、シェアを守るために値下げや販促費を増やさざるを得なかったことを意味します。

2. 最終利益が68%減という衝撃

さらに深刻だったのは、最終利益(当期純利益)が約44億円(前期比-67.8%)まで落ち込んでいたことです。

会社側は「固定資産の減損損失」などを理由に挙げていますが、ここまで利益が削られると、投資家としては「企業の基礎体力が落ちているのでは?」と疑わざるを得ません。

最大の撤退理由:配当性向「66%」の危険水域

私が損切りを決断した「決定打」は、利益の悪化だけではありません。それによって引き起こされた「配当の無理」です。

配当性向(利益の何%を株主に配るか)を計算してみて、私は青ざめました。

クミアイ化学の配当性向:約66%
(参考:同業他社の平均は約49%前後)

これは分かりやすく言えば、「お父さんの手取り給料が10万円しかないのに、6万6千円をお小遣いとして配っている状態」です。

手元に残るのはたった3万4千円。これでは、家計(企業)の貯金もできなければ、将来のための自分磨き(研究開発)も十分にできません。

来期のガイダンスも弱い

さらに会社が出した2026年期の予想は、「営業利益 約30%減」という厳しいものでした。

利益がさらに3割減る中で、今の配当金を維持しようとすれば、配当性向はさらに跳ね上がります。80%、90%…そうなれば、次に待っているのは「減配(配当カット)」の二文字です。

「高配当だと思って持っていたら、減配されて株価も暴落した」

そんな最悪のシナリオを避けるため、私は傷が浅いうちに(と言っても2.5万円ですが)逃げることを選びました。

「でも割安(低PER)でしょ?」という悪魔の囁き

損切り注文を出す直前、私の脳内ではこんな「悪魔の囁き」がありました。

でもPERは12倍台だよ? 割安なんだから、売られすぎたところでナンピンすればいいじゃん。

確かに、数字だけ見れば割安です。しかし、ここにも罠があります。

「減益トレンドにある企業の低PERは、割安ではなく『評価されていない』だけ」

これを「バリュートラップ(割安の罠)」と呼びます。

成長力が落ちている企業の株価は、どこまで下がっても「まだ高い」と判断されることがあります。

私が再エントリーを検討するとしたら、悪材料が出尽くして、PERが10倍を割り込むような「本当の底」が見えてからです。

今はまだ、「落ちてくるナイフ」だと判断しました。

まとめ:2万5千円の勉強代から学んだこと

今回の失敗(損切り)は痛い経験でしたが、高い勉強代を払った分、以下の教訓を骨の髄まで染み込ませることができました。

  • 最高売上詐欺に注意:売上だけ見て安心せず、必ず「営業利益」の推移を見る。
  • 配当性向をチェック:同業他社より明らかに高すぎる(60%超えなど)銘柄は、減配予備軍として警戒する。
  • 前提が崩れたら即撤退:「レンジ相場だから安心」という購入時のシナリオが崩れた時点で、お祈りせずに損切りする。

今回の売却で現金化した約47万円は、AI分析で「財務優良・増配余地あり」と判定された別の銘柄へ振り向ける予定です。

投資の世界において、損切りは「敗北」ではありません。弱った資金を救出し、より良い働き場所へ移動させる「人事異動」です。

もしあなたも「この株、持ってて大丈夫かな…」と不安な銘柄があれば、一度感情を排して、決算書の数字(特に配当性向)だけを冷徹にチェックしてみてください。

私の失敗が、あなたの資産を守るヒントになれば幸いです。

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「自分の持っている株も、配当性向が高いか心配…」
「決算の見方がどうしても分からない」

そんな方は、この記事のコメント欄に「銘柄名(コード)」「不安な点」を書き込んでみてください。
私が使用しているAI分析の視点から、次回以降の記事で簡易診断として取り上げさせていただきます。

(例:「4996 クミアイ化学、配当が心配です」など、一言でOKです!)

※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。

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