2022年第4週の本命銘柄の一つであるシステム・ロケーション(2480)の今期と過去4期分の決算分析を行いました。
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システム・ロケーションはどんな会社?
自動車ファイナンス事業者向けの業務支援会社で、自動車金融・販売の支援システムを事業の柱としており、中古車のビッグデータ収集と分析に強みを持つ会社です。
4期前からの業績推移

4期前から今期に至るまでの、売上、経常利益、株価、発行株数、時価総額、EPS(1株あたり純利益)、現金残高がどのように推移しているかを表した棒グラフです。
おおむね右肩上がりで成長していることが見て取れます。
直近の株価、時価総額はやや下がっているようです。
1株資産・1株資本とPBRの推移

次は、1株資産や1株資本(≒純資産)を4期前から追ったもので、その数字から理論PBRと実際のPBRを折れ線グラフで表しています。
理論PBRは若干下がった期もありますが、概ね右肩上がりです。
増収増益を続けて稼いだ利益を資本に組み込むことで、1株あたりの総資産や総資本が増え、株価も上がって、PBRも上がっている様子が見て取れます。
株価と理論株価、資産価値・事業価値の推移

理論株価と実際の株価を折れ線グラフで表したものです。理論株価の算出に使う資産価値、事業価値の伸びを棒グラフで表しています。
理論株価、株価、事業価値、いずれも順調に伸びていることがわかります。
また理論株価に対して株価はかなり下回っているので、割安感もあることがわかります。
売上に対する各種利益や販管費の比率

損益計算書の棒グラフと、その数字から割り出した「粗利率」「販管費比率」「経常利益率」の線グラフを重ねたものです。
これを見ますと、粗利率は上昇傾向、販管費利率・経常利益率は横ばいとなっています。
コストダウンを進めて販管費率が下がってくれば、経常利益率も上昇する理想的な形になりそうです。
ROA、ROEの推移とPER、理論PERの推移

ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)の過去4期と今期の推移を棒グラフで表し、splpも「理論株価÷EPS」で計算した理論PERと、実際の株価をEPSで割ったPERの棒グラフを記載しています。
グラフを見ると2期前にROA、ROEに翳りが見えましたが、ここ2期分(+今期予想)は右肩上がりが続いています。
また直近の株価が低迷しているため、理論PERと実際のPERの乖離が大きくなっています。ROA、ROEが上昇し収益性が増してきていることを市場が評価すれば、実際のPERも上昇してくるかもしれません。
過去4期分の積み上げ式キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の営業・投資・財務CFとフリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF+投資CF)を過去4期分、積み上げ式で棒グラフにしたものです。
FCFが大幅にプラスであることから、過去4期全体では営業CFの範囲内で投資活動ができていることがわかります。
また今期の投資CFマイナス幅、FCFのマイナス幅が大きいことから、今期は投資に積極的になっていることがわかります。会社の定性情報によると、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出であるようです。
まとめ
直近の株価は現在下がり気味ですが、今期と過去4期分の決算短信を分析したところ、非常に投資価値の高い企業であることがわかりました。
以上、システム・ロケーション(2480)の今期と過去4期分の決算短信を分析の結果をまとめると、下記のようになります。
- 業績は概ね右肩上がり。直近の株価は下がっている。
- 1株資産・1株資本、PBRも順調に伸びている。
- 株価、理論株価、事業価値も順調に伸びている(直近の株価は下がっている)
- 理論株価に対して株価はかなり下回っているので、割安感もある。
- 粗利率は上昇傾向、販管費利率・経常利益率は横ばい
- ROA、ROEに2期前に下がったが、ここ2期分(+今期予想)は回復している
- キャッシュフローは潤沢。今期は子会社株式の取得で大幅投資。
- 業績の割に直近の株価は下がっており投資チャンスかも?(自己責任でお願います。)
以上、ご参考ください!
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