名古屋に地盤を持つ戸建メーカ、アールプランナーの株価予想をしてみました。
*2022年12月13日に2023年1月期 第3四半期決算短信の発表がありましたので、反映しています。
アールプランナーはどんな会社?
名古屋地盤の戸建て住宅会社です。主力は建売住宅販売で、他に注文住宅請負、リフォーム請負、土地販売を手がけています。19年から首都圏へ進出し、支店や展示場を開設しています。23年1月期に初の配当を実施。
1株資産・1株資本とPBRの推移

まず財務状況ですが、上のグラフの棒グラフは、4期前からの1株(総)資産や1株資本(純資産)、折れ線グラフは理論PBR(理論株価÷純資産)と実際のPBRを示しています。
3期前から前期にかけて右肩あがりでしたが、今季は2Qで下方修正があったのもあり、1株あたりの資産と資本は減少予想です。
理論PBRは実際PBRも今季は減少予想です。
株価と理論株価、資産価値・事業価値の推移

実際の株価と理論株価、その計算に使う会社の資産価値・事業価値の推移です。
前期まで資産価値、事業価値、理論株価、実際株価いずれも右肩あがりでしたが、今季は減少予想となっています。
売上に対する各種利益や販管費の比率

損益計算書から読み取れる各数値、粗利益率、販管費比率、経常利益率の推移です。今季の売上高は上昇予想の一方、経常利益率は減少予想となっています。前期までは販管費比率が下がって、経常利益率が上昇するという理想的なトレンドを描いていましたが、今季でどうなるでしょうか?
ROA、ROEの推移とPER、理論PERの推移

ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)と、「理論株価÷EPS」で計算した「理論PER」と実際の株価をEPSで割ったPERの折れ線グラフです。このグラフによって会社が総資産や自己資本を使って収益を伸ばしているか、減らしているかわかります。ROEやROAの時系列変化は成長が加速するか減速するかを示す重要なサインです。
ROA(総資産利益率)、ROE(株主資本利益率)は今季は減少予想です。理論PERは減少、実際PERは増加となっており、割安感は薄れていると言えそうです。
過去4期分の積み上げ式キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の営業・投資・財務CFとフリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF+投資CFで計算)を今期と過去3期分、積み上げ式で棒グラフにしたものです。
営業CF, 投資CF, FCFがトータルで見ると大幅にマイナスです。一方、財務CFは大幅にプラスなので借入も多くあることが伺えます。
キャッシュフローの面から見ると投資にかなり積極的な姿勢が伺えます。3Qも営業CFは大幅なマイナスだったので、今後の資金繰りに不安がありそうです。
今期の進捗と株価予想
今期の進捗は3Q発表時点で、売上高は65.1%、経常利益は2.0%、純利益は0.5%となっています。
2Qで下方修正の発表があったにも関わらずこの進捗なので、あまり状況は良くないと言えそうです。本決算まで時間はありますが、再度の下方修正の発表がなされる可能性は高いと言えそうです。
今季中は株価は低迷するのではないでしょうか?
ただ円安、資源高のトレンドは落ち着いてきてますので、業績は回復してくるかと思います。
本決算発表における来季の業績予想次第では、株価が再び上向く可能性もあるかと思います。
まとめ
以上、アールプランナーの株価予想をまとめますと以下のようになります。
- 前期までは業績が右肩あがりだったが、今季の株価指標は軒並みダウン予想
- 今期の進捗は3Q発表時点で、売上高は65.1%、経常利益は2.0%、純利益は0.5%で低迷しており、再度の下方修正の可能性もあり。
- よって今季中は株価は低迷すると思われる。
- ただ資源高、円安のトレンドは落ち着いてきているので業績は回復してくると思われる。
- 来季の業績予想次第では、株価が上向く可能性あり。
以上、ご参考願います!
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